急性・慢性副鼻腔炎(蓄膿症)

後鼻漏といった症状も関係してきます。

副鼻腔炎(蓄膿症)について

 急性と慢性がありますが、慢性は急性から移行したもの。要するに治りきらずに長期化したものです。
 副鼻腔には4つの洞(空洞)があります。①上顎洞 ②篩骨洞 ③前頭洞 ④蝶形洞 です。左右にそれぞれ一対づつ存在し大きさは非対称です。4つの中で①と③が大きな洞になります。

<症状>粘性、膿性の鼻漏、後鼻漏、鼻の詰まり感からの頭痛や嗅覚異常があります。
 急性の場合はこれらの症状が比較的重度に現れて、慢性になると急性より症状が軽くなります。

<原因>①感染によるもの ②アレルギーによるもの ③感染+アレルギー

<症状の進み方>
  ※上顎洞と前頭洞だけで説明します。(図;参考に)
 ①上顎洞に粘性の膿が溜まってきます
   ↓
 ②上顎洞から膿がこぼれそうなほど溜まってきた頃から、時々後鼻漏が出てきます。
   ↓ ~~~~ここまでが急性、この先に進むと慢性に~~~~
 ③上顎洞が膿でいっぱいになったあと、前頭洞にも溜まり始めます。
   ↓  ーーー後鼻漏は常に症状として出ています。
 ④前頭洞も膿でいっぱいに。重度の副鼻腔炎になっています。

 各洞が膿で埋め尽くされていくに従い、鼻の詰まり感も強くなり、嗅覚異常や頭痛といった症状が出てくるようになります。
 

漢方相談について

 当店の漢方相談のお勧めは、①副鼻腔炎の治療 ②鼻かぜの予防 の両方を同時進行ですることです。
 副鼻腔炎は鼻かぜをひくと改善を妨げるだけでなく、症状の悪化を招く恐れが十分あります。治療を長引かせない為に②鼻かぜの予防も一緒に取組むことをお勧めしています。
 副鼻腔炎の漢方相談はそれほど難しいものではありません。比較的容易に改善していくことが多いですが、鼻かぜやアレルギー性鼻炎などを持っておられると治りにくいという面があります。
 どちらを優先して治すか、または同時に治すかを一緒に考えてみましょう。

養生について

生活:鼻をかむ時の注意事項。お辞儀、できるだけ深い姿勢のままで鼻をかむようにしてください。上顎洞の出口は上向きなので頭を下げてかむと出口が下を向き膿が出やすくなります。
 風邪を引かないようにして下さい。

食事:もち米製品は膿を悪化させる大きな要因になります。控えてください。

 漢方相談の際にお話していければと思います。