耳鳴り、難聴などを伴った発作性のめまい(眩暈)を主症状とする疾患です。本疾患の本態に関しては諸説がありますが、後迷路の内リンパ水腫との考えが一般的です。
発症年齢は、30~40歳に多いが小児にもみられ、男性にやや多い傾向です。
耳鳴りと難聴を伴った「めまい発作」が典型的症状は、反復するのが特徴です。発作の間隔は、短いのは数時間から数日、長いのは数年というように不定です。めまいが激しいときは自律神経症状をともなうが、発作の程度により以下に記す各症状の種々な程度の組み合わせとなります。
1) 自律神経症状 : 嘔気、嘔吐、顔面蒼白、冷汗、頭重感など。
2) 蝸牛症状 : 耳鳴は低音から高音までいろいろで発作時に強くなることが多いです。
難聴は感音難聴で特有の低音域障害型(それ以外もある)がみられ、補充現象陽性である。
語音明瞭度(聞こえ方)も悪く、耳への不快な響や耳管の閉塞感などを訴えることが多い。
蝸牛症状は内リンパ水腫によるとされています。
3) 前庭症状 : 発作時で激しいときは回転性めまいで、患耳を上にして寝ることが多く、
軽いときは浮動感を訴えます。